ひこにゃんが人気の理由
彦根市のゆるキャラひこにゃん
ゆるキャラブームの先駆者ひこにゃん。ひこにゃんは滋賀県彦根市の彦根城の築城400年記念イベントイメージキャラクターとして2007年に誕生した。当初はイベント期間限定キャラの予定だった。しかし、ひこにゃんの人気が全国に広がったため、イベント終了後も彦根市のピーアールキャラクターとして活動していくことになった。なぜ、イベント限定キャラクターだったひこにゃんは、そこまで人気が出たのだろうか。今回は、その謎に迫る。
ひこにゃんが人気の理由
理由は3つある。1つ目は、著作権の使用料を無料にしたことだ。本来、こうしたキャラクターを使ってグッズ展開をするときには使用料という料金が発生する。しかし、ひこにゃんはキャラクターグッズ作成をするときに使用料が一切いらない。そのため普段、商品開発をしていても、キャラクターの使用料がネックでグッズ展開をためらっていた中小企業がグッズ製作に参加。その結果、たくさんのひこにゃんグッズが作られることになり、知名度アップに繋がったのである。また、使用料がかからないため、たくさんの企業がひこにゃんグッズ製作に参加できるため、自然とグッズ展開の競争が行われるようになる。競争が起きると、もちろん品質の良い商品が産まれやすくなる。このように、ひこにゃんは自ら身を切ることで、自身の知名度を高めたのである。これが1つ目の理由だ。
コロナ落ち着いたら、また鐘の丸もイベント行きたいなぁー(♡ω♡ ) ~♪ひこにゃんグッズでいろんな地域を盛り上げたい♡#ご当地キャラの日 #ひこにゃん pic.twitter.com/3SespodTUr
— てんちょーの部屋414✧ (@ten_chou11_414) May 11, 2021
2つ目は、ひこにゃんに細かいキャラ設定をつけなかったことである。本来、キャラクターには家族構成や世界観などをつくり、どのようなキャラクターか明確にして売り出すことが多い。しかし、ひこにゃんはその逆をつき、お城の帽子を被っているという以外にキャラクター設定を行わなかった。これが良かったのである。なぜなら、キャラクター設定をしないことでファンは、ひこにゃんに対して様々な想像を膨らませることができる。しかもそれだけではない。キャラクター設定を行わないということは、企業にとっても自由に商品展開ができるというメリットがある。つまり、ひこにゃんは人々のそれぞれのイメージで成り立つことによって、「その人だけのひこにゃん」を提供できるようにしたのである。こうしたキャラクターは当時あまりなかったため、このような緩さがヒットの理由だろう。
モチさんとスイカ🍉✨超〜気に入ってるみたい…💕#ひこにゃん #彦根城 pic.twitter.com/rexkX9g6xS
— 『彦根城内 鐘の丸売店』【公式】 (@kanenomaru_413h) July 4, 2021
3つ目は、ひこにゃんが無表情のキャラクターであることだ。ひこにゃんの口元や目元をよく見ると笑顔ではない。無表情なのである。実はキャラクターでは、無表情である方が人気が出やすい傾向がある。それの良い例がサンリオのハローキティだ。ハローキティも実は無表情をしている。これは表情を敢えてつけないことで、キャラクターを見た人に、どのような表情をしているのか想像を委ねているのである。このようにすることで、自分の気持ちに合わせてキャラクターが表情を変えてくれているような気持ちになり、そのキャラクターに愛着がわくようになる。つまり、自分の気持ちをわかってくれているかのように思えてくるのである。これが、人々を引きつける最大の理由だ。
マニア向け〜🥳💓#ひこにゃん pic.twitter.com/L3H7FHOAnT
— 『彦根城内 鐘の丸売店』【公式】 (@kanenomaru_413h) June 29, 2021
ひこにゃんの今後
以上のように、ひこにゃんが人気の理由を見てきた。その理由は、著作権の使用料を無料にしたこと、細かいキャラ設定をつけなかったこと、無表情のキャラクターであることの3つだった。このように分析していくと、ひこにゃんは今現在のキャラクターの在り方を確立させた立役者であることがよくわかる。
現在は下火となっている「ゆるキャラ」業界。ひこにゃんに再びキャラクター革命を巻き起こしてもらいたい。
SixTONESが人気の理由
ストーンズの人気
近年、ジャニーズグループの中で売り出し中のグループがある。それはSixTONESだ。彼らは6人組のグループで、近年のジャニーズでは珍しいシックな格好良さが特徴である。そんな彼らは音楽番組をはじめ、バラエティー番組など多数の番組で活躍している。SixTONESがテレビに出演していると、Twitterではトレンドのキーワードランキングを毎回占領するほどの人気を持っている。なぜ彼らはそこまで人気なのか。今回はその真相に迫る。
SixTONESが人気の理由
理由は3つある。1つ目は、歌唱力の高さである。筆者もYouTubeで彼らの音楽がおすすめ一覧に現れていて、気づかないうちに聞いていることがあった。このように普通のプロのミュージシャンと区別がつかないぐらい彼らの歌唱力は高いのだ。そのため、彼らの公式YouTubeチャンネルには海外からのファンも多い。これについては、2つ目で述べることにしよう。
2つ目は、海外向けに発信しているということだ。彼らはデビュー前からYouTubeを使い、自身の楽曲の英語版をアップロードするなどして、海外のファンを掴もうとしている。実はこのような取り組みはジャニーズでは初めてである。ジャニーズは海外のファンも多数いたが、あくまで日本のファンを対象に活動してきた。しかし、SixTONESはデビュー前から海外を意識した活動をしている。その成果が実を結び、今では世界中にファンがいる。このようにSixTONESは、世界にファンをつくることで他のジャニーズグループを上回る人気を獲得できたのである。
3つ目は、KAT-TUNと重ねているところである。実はSixTONESはKAT-TUNを意識していると思われる部分が非常に多い。とくに、SixTONESはKAT-TUNが発表した楽曲のカバーを頻繁にしている。例えば、PeakやRock’in、DON’T U EVER STOPなど筆者が調べただけでも実に10曲近くKAT-TUNの曲をカバーしている。ジャニーズのグループでここまで1つのグループの曲をカバーしているグループは他にないのではないだろうか。
ここまで、派手にKAT-TUNの曲をカバーしているため、明らかに意識していると言える。またSixTONESには、かつてKAT-TUNにて活躍した田中聖氏の実弟である田中樹氏が在籍。グループがKAT-TUNの雰囲気と似ていることも合わせて、やはりKAT-TUNをイメージしているのだろう。ではなぜ、ジャニーズはここまでSixTONESをKAT-TUNに重ね合わせるのか。それは、ファンとジャニーズ事務所の密かな願いが託されているからである。
(ここからはあくまで筆者の推測である)KAT-TUNはデビュー当時からジャニーズの新しい路線として注目を浴び、大人気だった。その人気の秘訣は、グループ内の個々人がキャラを確立していたからである。例えば、セクシー担当のK亀梨和也氏、格好良さ担当のA赤西仁氏、ラップ担当のT田中聖氏、ボイスパーカッション担当のN中丸雄一氏などといった具合にそれぞれ役割があった。そのため、ジャニーズでありながら歌唱力やラップやボイスパーカッションといった音楽技法の高さから一流のアーティストとしても活動していた。おそらく、この地位を確立したのはKAT-TUNがジャニーズとして初めてである。
しかし、そんなメンバーの個性を特徴にしていたKAT-TUNは度々のメンバー脱退で人数が半分に減少。そのため、方向転換を余儀なくされたのである。そこでジャニーズが目を付けたのが、SixTONESのメンバーたちだった。彼らはKAT-TUNと同等か、それ以上の高いパフォーマンス力を持っており、グループの雰囲気もKAT-TUNと似ているメンバーが集められた。ジャニーズ事務所は恐らく、KAT-TUNがグループメンバーの脱退により、成し遂げられなかったことを叶えてくれる存在と期待してSixTONESを結成したのだ。その結果、SixTONESのファンもそのことを理解しているファンが多いため、ジャニーズ事務所とファンの間で、「KAT-TUNが成し遂げられなかったことをSixTONESで叶えよう」という密かな団結力が生まれた。その団結力がSixTONESを人気ジャニーズグループへと育てあげたのだ。つまり、SixTONESは他のジャニーズグループよりもファン同士と事務所が一体となって協力して作り上げたという特異なグループなのである。このようなSixTONESを支えるもの同士の団結力の強さが彼らが売れた最大の要素だと考えられる。
SixTONESのこれから
以上のように、SixTONESが人気の理由をみてきた。その理由は、歌唱力の高さ、海外向けに発信しているということ、KAT-TUNと重ねているところの3つがあった。とくに3つ目は、他のグループとは違うファンと事務所の強い信頼関係でグループが成り立っているという要素があった。この関係性は公表されていない。しかし、だからこそその結束は、より強固なものになるのである。これは、友人と2人だけの秘密を共有しているときの心情と似ている。SixTONESはこのような心理的な作戦で売り上げを伸ばした。まさに新しいマーケティングの方法とも言えるだろう。新しい形でジャニーズの歴史を塗り替えるSixTONESに今後も期待したい。
アイリスオーヤマが急成長した理由
急成長のアイリスオーヤマ
近年、家電業界で話題を呼んでいるアイリスオーヤマ。格安の値段で高品質の家電を提供していることから、ネットを中心に話題となっている。しかし、格安家電を提供しているメーカーはアイリスオーヤマの登場以前から存在していた。なぜアイリスオーヤマは、後発でありながら、それらのメーカーを差し置いて急成長できたのか。今回はその真相に迫る。
アイリスオーヤマ急成長の理由
その理由は3つある。1つ目は、他社製品の徹底的なリサーチである。しかし、リサーチをするには、それなりのコストがかかってしまう。そこでアイリスオーヤマは、大手家電メーカーの製品を自ら使い続け、徹底的にその商品の不具合などの消費者が改善してほしいところをシラミつぶしに検証した。そして、そこで抽出された箇所の中で、消費者が改善してほしいと思われる所に焦点を絞り、その部分に強い商品を作り上げたのである。その結果、大手家電メーカーの製品を使っていて不満があった顧客を自社に取り込むことができた。つまり、アイリスオーヤマは「二番煎じ」であることを活かして大手家電メーカーから顧客を奪い取ったのである。そのため、大幅な急成長をすることができたのである。
2つ目は、1人暮らし世帯向けの家電に焦点を当てたということである。これまで、大手家電メーカーが作る家電は、基本的に家族向けが使いやすいものが多かった。そこでアイリスオーヤマは、その裏をかいたのである。この方法はマーケティング的に見ても、かなり大成功したと言える。なぜなら、近年は核家族世帯が減少しつつあり、1人暮らし世帯の数が増加。そのため、家電も1人暮らし用に対応したものが売れるはずである。しかし、これなら他の大手企業が既に力を入れていてもおかしくない。もちろん、大手家電メーカー各社も1人暮らし世帯向けの家電に力を入れていた。値段が安いシンプルな機能の家電を展開していたのである。では、アイリスオーヤマはどのようにして立ち向かったのか。アイリスオーヤマは、「値段が安い+高品質のもの」を顧客に提供したのである。その結果、当然のことながら、値段が安く高品質のアイリスオーヤマは、1人暮らし世帯用家電のシェアを奪い取ることができた。ところが、どのようにして、アイリスオーヤマは大手が実現できなかった「値段が安い+高品質のもの」という難題を解決したのか。それは3つ目に答えが隠されている。
3つ目は、大手家電メーカーから人材を引き抜いているということである。近年、不況の影響で大手家電メーカーは社員のリストラを余儀なくされていた。アイリスオーヤマは、そこに目を付け、リストラされた社員を自社で雇用したのだ。このようにすることで、即戦力の人材を格安で手に入れることができ、さらに大手家電メーカーの技術や情報も得ることができる。つまりアイリスオーヤマは、大手家電メーカーの人材を集めた「家電メーカーのオールスター企業」を作り上げたのである。このようにすることで、格安でも品質を維持でき、大手にも対抗できるスキルを身に付けたのだ。アイリスオーヤマは、リストラされた社員を雇って、良い品物作る。まさに逆転の発想だ。これが急成長を支える高品質の秘訣だ。
アイリスオーヤマの今後
以上のように、アイリスオーヤマが急成長した理由について見てきた。その理由は、他社製品の徹底的なリサーチ、1人暮らし世帯向けの家電に焦点を当てたこと、大手家電メーカーから人材を引き抜いているところの3つがあった。これら3つは、どれも今までの家電メーカーには無かった奇想天外な方法である。つまり、アイリスオーヤマは、長年凝り固まっていた家電業界に新しい風を入れたのだ。今後も他にはない独自の発想で日本の家電業界を牽引する企業に成長して欲しい。
キンプリが人気の理由
King&Princeの人気
近年、SMAP、嵐に続く国民的アイドルになろうとしているジャニーズグループがある。それはKing&Prince(以下キンプリ)だ。このグループは男性5人組のアイドルグループであり、ジャーニーズ事務所のジャニー社長が生涯最後にデビューさせたグループとして有名である。デビュー前から人気音楽番組に出演するなど、非常に高い人気があり、デビュー後は音楽だけでなく、映画やドラマ、バラエティーとマルチに活動し、さらに人気を高めた。なぜキンプリはこれほどまでに人気があるのか。今回はその真相に迫る。
キンプリが人気の理由
理由は3つある。1つ目は、誰が見てもイケメンと言うこと。近年、増加している雰囲気イケメンではなく、グループ全員のルックスが完璧に整っており、「ザ・王道ジャニーズ」と言える貫禄がある。そのため、一気に人気が出たのだろう。
2つ目は、彼らの面白さだ。これまでのジャニーズグループと言えば、あまりバラエティー番組に出ないということが一般的だった。しかし、彼らは遠慮なくバラエティー番組に出演する。そして、お笑い芸人顔負けの爆笑も取るのだ。これは彼らのトーク力の高さや、素が天然であるということも大きく影響している。特に、メンバーの平野紫耀氏の天然キャラが有名だ。実は、ここで気づいた人もいるかも知れないが、トーク力だけでなく、キャラで笑いを取りに行くタイプのジャニーズは非常に珍しい。筆者の乏しい知識では、恐らく元SMAPの香取慎吾氏ぐらいだと思われる。そのため、出演者や視聴者からすれば、トーク力で笑いを取りに行くタイプか、普通のイケメンタイプかのどちらかを想像してしまう。しかし、平野紫耀氏はその斜め上の天然キャラで自らボケに回るというところでギャップが生まれ、爆笑を取っているのだろう。そのため、バラエティー番組を見ているジャニーズに興味が無い男性陣からも支持を集めることができる。これが彼らが一気に人気になった理由の1つだろう。
3つ目は、彼らの対応力の高さである。これまでジャニーズのグループといえば、トーク番組担当、ドラマ担当、CM担当、そして歌担当など、それぞれ1人ずつ何かしらの担当分野があり、そこで活躍することが一般的だった。例えばSMAPで考えるとわかりやすいだろう。ドラマ・CM担当の木村拓哉氏、バラエティ番組担当の香取慎吾氏、ドラマ担当の草薙剛氏、ドラマ・ラジオ担当の稲垣吾郎氏といった形だ。ジャニーズの大半のグループがこのように各担当と思われる分野を持っている。しかし、キンプリは違う。全部が1人に担当なのだ。これはどういうことか。それは、彼らは起用に対応できるため、全員が何でも担当するのだ。例えば、平野紫耀氏は映画・ドラマ・バラエティー全て高いレベルで対応している。また、永瀬廉氏、高橋海人氏、岸優太氏、神宮寺勇太氏も同じく高いレベルで上記3つの項目を満たしている。このように見ると、キンプリは全員がグループの中心となれる存在の集まりということがわかる。そのため、たくさんの人から愛されるグループになったのだろう。
キンプリの今後
以上のように、キンプリが人気の理由についてみてきた。その理由は、誰が見てもイケメンであるということ、彼らの面白さ、彼らの対応力の高さの3つがあった。これらを総合的に見て考えると今後、ジャニーズ至上最も人気なグループになる可能性を十二分に秘めていることがわかる。これからの彼らに益々期待が膨らむばかりである。
妖怪ウォッチが人気の理由
妖怪ウォッチが人気
2013年、新しいキャラクターブームが訪れた。それは妖怪ウォッチ。ジバニャンと呼ばれる猫の妖怪を中心としたキャラクターが子どもたちの間で大ブレイクした。一時はゲームソフトの売り上げが90万本。そしてアニメ化も決まり、ようかい体操などアニメ関連楽曲がNHK紅白歌合戦に進出するなど社会現象とも言えるブームを巻き起こした。なぜ、妖怪ウォッチの人気が出たのか。今回はその謎に迫る。
妖怪ウォッチが人気の理由
その理由は3つある。1つ目は、大人気アニメ要素を総取りしているということだ。妖怪ウォッチは、「ポケットモンスターシリーズ」のように、妖怪を集める仕組みを取っている。また、キャラクター構成に関しては、ガキ大将キャラ、お金持ちキャラなど「ドラえもん」を意識した作りとないる。そして極めつけが「たまごっち」を彷彿とさせる可愛らしい妖怪と、ポケットモンスターシリーズに登場する格好いいポケモンを意識した妖怪キャラである。このように幾つものヒット作を上手く取り入れたことで子どもたちの心を鷲づかみにしたのだ。
2つ目は、男女どちらにも好まれるキャラクター構成だ。先述した通り、妖怪ウォッチは可愛らしいキャラについては「たまごっち」、格好いいキャラについては「ポケットモンスター」を意識している。そのため、男の子、女の子のどちらも親しみやすいため、性別に関係なく人気が広がる仕組みを構成しているのである。また、可愛らしいキャラを入れることによって、さらに他の需要ができる。それは、UFOキャッチャーの景品だ。UFOキャッチャーの景品は、可愛らしい縫いぐるみが選ばれやすい。そのため、そこに進出ができるのだ。しかし、それだけを狙って商品化しているのではない。実は、UFOキャッチャーの景品にすることによって、新たな顧客を掴みたいという思惑があるのである。そのターゲットは、高校生以上の大人だ。UFOキャッチャーは、そもそもプレイすることが難しく、どちらかと言うと、大人向けの遊びとして導入されている。そのため、景品に妖怪ウォッチの可愛らしいキャラを配置することで、可愛いキャラクターを求めている大人の層に妖怪ウォッチの人気を広げたいという思惑があるのである。
このように、妖怪ウォッチは男女に好まれやすいキャラを生み出すことで、商品展開を柔軟に対応できるようにしたのである。これが、妖怪ウォッチのブームをさらに広げた要因の1つである。
現役を引退された妖怪ウォッチのキャラ人形がUFOキャッチャーの土台になってて草 pic.twitter.com/HP7ZL8Gbxf
— ゲームセンター名人2号 (@1986STARSOLDIER) May 20, 2021
ポケモンの暗黒期
3つ目は、妖怪ウォッチの流行期がポケットモンスターシリーズの暗黒期と被っていたということである。ポケットモンスターシリーズはアニメとゲームが売り上げを左右する。しかし、この妖怪ウォッチブームの時期に運悪く、妖怪ウォッチの存在にかかわらずアニメ・ゲームのどちらもヒットせず、ファンからはポケモン暗黒期と称されるほどだった。しかも極めつけはマクドナルドだ。従来、マクドナルドハッピーセットの景品であるカレンダーは毎年、ポケットモンスターシリーズだった。しかし、この時期のみマクドナルドは妖怪ウォッチをカレンダーに採用したのである。このように、ポケモンが暗黒期を迎えてしまったため、小学生などの若年層顧客がポケモンを離れ、妖怪ウォッチに進出したと考えられる。これがマクドナルドのカレンダー事情から見て取れるのである。
妖怪ウォッチのこれから
以上のように、妖怪ウォッチは何故人気が出たのかを見てきた。その理由は、大人気アニメ要素の総取り、男女どちらにも好まれるキャラクター構成、ポケットモンスターシリーズの暗黒期という3つだった。
このように人気をポケモンから確実に奪ったかとみられた妖怪ウォッチ。しかし、現在は人気が低迷している。妖怪ウォッチ事態はヒットする要素を確実に持っているので、ここから復活することが待ち遠しい限りである。
ひらパーが遊園地業界で生き残れた理由
大人気の地方遊園地
近年、少子化の影響で経営難に立たされている遊園地業界。そんな中、大阪府枚方市に存在する枚方パークの人気は今もなお健在だ。その人気は大阪府民だけでなく、近畿一円、そして日本全国にファンがいるほどである。なぜ、枚方パークは人気を維持して遊園地業界で生き残ることができたのか。今回はその謎に迫る。
ひらパーが生き残れた理由
その理由は3つある。1つ目は、公園として利用できるイメージにしたということである。実は、ひらかたパークでは園内に食べ物を持ち込むことができるのである。
遊園地は本来、外から食べ物を持ち込むことができない。あくまで、園内の施設で食べ物を注文して食べる。これが基本的なルールである。しかし、ひらかたパークは、このルールを撤回。しかし、これが生き残れた理由とどこに関係があるのか。それは家族連れの思考にあった。
そもそも、家族連れが遊園地へ行かなくなった最大の理由は、料金が高いということである。ひらかたパークはそこに気づいたのだ。そして家族連れが料金の中で入場料の次にネックとなっているのが食事代だ。そもそも遊園地は入園料で3000円~6000円ほど取られる。例えば4人家族で入園料が1人6000円とすると、2万4000円の出費。さらに昼食は園内で食べるとして、1人1000円ほどで考えると4000円。つまり、1回の来園だけで3万円近くかかってしまうのである。そのため、レジャースポットとして敬遠されることが多くなり、遊園地業界は経営が厳しくなったのだ。そこで、ひらかたパークはこうした出費をできるだけ削減することができるように、園内に食べ物の持ち込みを許可したのだ。その結果、公園へ行く感覚で来園する客が増えたため、遊園地として生き残ることができたのである。
📷2020/9/19(土) ひらかたパーク#ひらパー #風景写真 #キリトリノセカイ #カコソラ #ハロウィン pic.twitter.com/xjL8zFnaAU
— ゆうき (@yuukimotte) July 6, 2021
2つ目は、面白い宣伝だ。ひらかたパークはユニークなテレビCMに力を入れている。特に近年は、ひらパー兄さんとして枚方市出身の俳優であるV6の岡田准一氏を起用。地方遊園地のCMとしてはかなり力を入れている。しかもそのCMは、かなり独特なものだ。俳優は超大物を起用しているにもかかわらず、服装やCM内容は超シュール。そういったギャップを利用して関西特有の笑いを取りにいっている。これらCM効果により大阪だけでなく、ひらかたパークは全国区へと名を広めたのだ。このように、他の遊園地にはないプロデューズ力で、ひらかたパークは生き残れた。
3つ目は、固定ファンを掴むヒーローショーである。普通、一般的なヒーローショーといえば、悪者を倒すだけの子ども向けが多い。しかし、ひらかたパークのヒーローショーは違う。その顕著な例が仮面ライダーのヒーローショーだ。一般的なヒーローショーなら、テレビで放送中の仮面ライダーのみをショーに登場させる。しかし、ひらかたパークでは歴代のヒーローも出演し、ひらかたパークのオリジナル脚本に沿ってショーを盛り上げる。また、オリジナル脚本は、かなり精巧な工夫が施されている。それは、歴代ライダーのテレビ放送終了後の世界と放送中のライダーの世界を上手くかみ合わせた内容になっているのである。そのため、仮面ライダーファンからすれば、ライダー同士の夢の共演を見ることができるのである。これはファンからすればたまらないだろう。ひらかたパークはこのような工夫をすることで、少子化によるヒーローショーの観覧客の減少を防いだのである。
関西人、エグゼイド回見たテンションでひらかたパークの仮面ライダーショー見に行こうぜ pic.twitter.com/fiy7RglZVs
— 乃斗の死体 (@night521) September 23, 2018
ひらかたパークの今後
以上のように、なぜひらかたパークが遊園地業界で生き残れたかについて見てきた。その理由は、公園として利用できるイメージを付けたこと、面白い宣伝、固定ファンを掴むヒーローショーの3つがあった。これらの特徴を他の地方遊園地と比べてみると、やはりひらかたパークは独自のオリジナルという要素を貫いていた。このように、現代では遊園地でも独自性が問われるのである。ひらかたパークは今後も、奇想天外な発想で我々を楽しませ続けてくれるだろう。
BiSHが人気の理由は!?
新生アイドルBiSH
近年、アイドル業界に新しい風をもたらしたグループがある。それはBiSHだ。彼女らは6人組のアイドルグループであり、2016年頃から人気が急上昇。今や人気音楽番組に出演するほど大成長を遂げた。そんな突如現れたアイドルグループBiSHは何故人気なのか。今回はその謎に迫る。
BiSHが人気の理由
理由は3つある。まず1つ目は、アイドルらしからぬ曲だ。アイドルの楽曲と言えば、可愛らしい歌と振り付けのものが多い。しかし、BiSHはアイドルとは思えないほど激しいロック調の歌を歌い上げる。しかも上手い。そして肝心のダンスもアイドルとは思えないような激しいダンスを取り入れている。このような曲と歌とダンスが見事に融合し、完成度の高い音楽となっているのだ。なぜ、ここまで完成度が高いのか。実は、全ての楽曲に何らかの形でメンバーが携わっているからだ。例えば、曲の振り付けはメインボーカル的役割を果しているアイナ・ジ・エンド氏が全て担当している。その他にも、曲の歌詞については、モモコグミ・カンパニー氏やリンリン氏などメンバーが関与。そのため、1つ1つの曲に対してメンバーの思い入れが強いため、アイドルらしくないほど完成した楽曲とパフォーマンスができるのだろう。
2つ目は、新世代のオタクグッズである。アイドルのグッズといえばオタク要素が高く、とても普段身に着けるには勇気がいるものが主流となっていた。しかし、彼女らBiSHのグッズは違う。デザイン性を重視したグッズとなっており、非常に格好いい。そのため、普段着にもしやすくなっている。これは恐らく、ロックバンドのグッズをイメージしたのだろう。このようにすることで、「アイドルは好きだけど、グッズを買うのには勇気がいる」と、買うことを躊躇っていた層を取り込むことができた。そのため根強いファンが増え、人気になったと考えられる。
【対バンツアーグッズ物販情報!!】
— BiSHオフィシャル (@BiSHidol) July 6, 2021
○先行販売 15:00~
※売場が場外のため開演まで区切らず販売します。
※チケットをお持ちの方のみのご案内となります。
会場限定グッズも販売!
チェックよろ! pic.twitter.com/YxkQER0H2Q
3つ目は、アイドルに興味が無かった層を取り込んだということだ。これは2つ目の内容と若干被るが、BiSHはアイドルらしくない。曲もロック調である。実は、この要素を利用することで、出演するステージの幅を広げたのである。例えば、本来アイドルは自分たちのグループ主催で、自分たちのみが出演するアイドルライブを開催することが一般的だ。しかし彼女らは、曲がロック調。そのため、自分たちのアイドルライブ以外にも、ロックバンドのライブにも出演することができるのである。とくに日本では、ロックバンドのライブは非常に多い。夏場になればロックフェスも開催される。そのため、曲をロック調のものにすることによって、こうしたロックバンドのライブに進出し、ロックファンも取り込むことができたのである。その結果、今までアイドルに興味が無かった層からも支持を集めることができ、アイドルとしての地位を上げることに成功した。
BiSHの今後
以上のように、BiSHが人気の理由について見てきた。その理由は、アイドルらしからぬ曲や、新世代のオタクグッズ、アイドルに興味が無かった層を取り込むという3つがあった。特に、オシャレなアイドルグッズを開発したことは非常に大きいだろう。これまでとは違った顧客を取り込み、アイドル文化拡大に大きく貢献したと思われる。
このように、画期的な方法で新たなアイドル像を切り開いていくBiSHから今後も目が離せない。
若い世代で何故シェアが流行るのか
買わない若者たち
近年の若者はものを買わない。わざわざ購入せずにシェアするのだ。このシェアが話題となったのは、おそらくテラハウスやルームシェアだろう。これらは大きな一軒家を借りて各々が1人用の部屋に住み、リビングなどを共有する仕組みだ。この「シェアする」といった動きは、他にも広がりを見せている。例えば、服や靴、ブランド品、車に至るまで近年は何でもシェアができるようになってきた。その結果、若者の間では、ものをシェアすることが当たり前となってきる。なぜ若者にシェアが人気なのか。今回はその真相に迫る。
若者にシェアが人気の理由
理由は3つある。1つ目は、若者の貧困化だ。これについては当ブログで何度も取り上げているが、2020年の若者の賃金は1997年よりも1000円ほど下がっている。さらに、消費税などの税金の増加により若者の手取りは1997年に比べ大幅に減少。その結果、家や車、ファッションに至るまでも購入することが難しくなり、シェアという形で、それらを補うようになった。そのため、ものは購入するのではなく、シェアするという考えが主流となったのだ。
2つ目は、SNSによりシェアすることが身近になったということだ。とくに、TwitterやFacebook、LINEのタイムラインなどでは、相手が発信した情報に良いと思えば、それを他の人に共有できるリツイート機能がある。また、面白い動画やネットの情報もURLのリンクをコピーして相手に送れば、それらをすぐに共有できる。そのため、「何か良いものがあったら知り合いに共有する」という文化が若者たちの中で根付いているのだ。従って、車や服にも「シェアする」という考え方が受け入れやすかったと考えられる。
3つ目は、臆病な若者が増えたということだ。近年の若者は冒険せず、皆が安心安全に使っていているものを使いたいという考えの人が増加した。これは失敗したくない若者が増えた影響だと考えられる。なぜ失敗したくない若者が増えたのか。それは、今の若者はバブル期を知らないからである。今の20代が物心をつく頃に日本はすでにバブルが崩壊。そのため彼らは、親が苦労して確実な道を選んで歩んでいる姿しか知らないのだ。そのことから、冒険=博打という印象が若者の中に少なからずあるのではないだろうか。また、こうした情報を間接的に親から教育されているという可能性もある。「良い大学に行って就職する。」「手に職をつける。」このようなことを幼い頃から言い続けられた結果、冒険せずに安全な道を選択することが正しいという思考になり、皆が良いと思っているものを簡単に取り入れることができるシェア文化に傾倒していったのだ。
今後も拡大するシェア文化
以上のように、若い世代で何故シェアが流行るのか見てきた。その理由は、若者の貧困化、SNSによりシェアすることが身近になったこと、臆病な若者が増えたことの3つだった。確かに、冒険せず安全な道を選ぶ方が失敗するリスクは少ない。仲間内で安全なものをシェアすれば安心感は高くなるだろう。しかしそこに、挑戦することの喜びや、成長はあるのだろうか。もちろん安全な道を選ぶことが悪いことではない。ただ、あえて皆と違うことを選ぶという新たな挑戦をすることで、得られる喜びや挫折を経験することも悪くないと思われる。こうした考え方も是非シェアして、今後の参考にしてもらいたい。
メンズのスキニーがオワコンになった理由
メンズスキニーの流行
3年前、メンズのスキニーパンツが流行した。洋服に合わせやすいということから流行が始まったらしい。そのため、大学生を中心にスキニーパンツを履くメンズか増加。一時は大学のキャンパス内は、どこを見てもスキニーパンツを履いている学生ばかりだった。しかし、そんな流行も束の間、気づけば数年でブームは終わり、今はワイドパンツの時代と言われている。なぜスキニーパンツはオワコンになってしまったのか。その真相に迫る。
メンズスキニーがオワコンになった理由
メンズスキニーがオワコンになった理由は3つある。1つ目は、コーディネートの自由が限られてしまうといったことだ。メンズスキニーは流行当初、どのような服にも合わせられることで注目を浴びていた。そのため、たくさんの人が購入し、着用したのである。しかし、メンズスキニーには1つの弱点があった。それは、服にメンズスキニーを合わせると、どれもワンパターンのコーディネートになってしまうのである。そのため、その代り映えの無さに飽きてしまう人が続出。その結果、オワコン化したのだ。
2つ目は、スキニーがタイト過ぎたということだ。スキニーズボンは足にピッタリと張り付くため、ふとももや、ふくらはぎの形が出る。それが1つのオシャレとなっていた。しかし、そのピチピチ具合に不快感を感じた人が多かったのだ。そもそも、スキニーパンツはピチピチに着こなすことが目的のため、足のスタイルがそのままズボンの形として浮き出る。女性用スキニーでは、それが女性の足の細さを表せるため、非常に重宝した。しかし、男性の場合、筋肉質な人が多いため、どうしてもそれがスキニーズボンの形として現れ、本来の着こなし方ができないのである。そのため、スキニーズボンは静かにブームを終えたのだ。
3つ目は、メンズパンツの選択肢が増えたということだ。これまでのメンズパンツはジーンズが主流であり、それと似たような素材のものしかなかった。そのため、スキニーという新たなパンツの出現により、スキニーが主権を取ることになった。しかし、現在ではジーンズやスキニーに代わる新たなオシャレパンツが出現した。それはワイドパンツである。このパンツはスキニーパンツと正反対のもので、太ももやふくらはぎにゆとりを持った少し大きめのサイズとなっている。今はこれがトレンドだ。恐らく、スキニーズボンの流行でピチピチに着こなすことが良いとされた反動で真逆のワイドパンツが注目されたのだろう。このような流行の移り具合をみると、現在主流のワイドパンツは、スキニーパンツ離れの顧客がつくった流行ということになる。そのため、ワイドパンツもスキニーパンツと同様に、早くブームが冷める可能性がある。そうなると、ピッタリとしたスキニーパンツに不快感を感じていなかった顧客が数年後に再びスキニーパンツに戻ってくることも考えられる。このように捉えると、必ずしもスキニーがオワコンにはなっておらず、タイト→ワイド→タイト→ワイドと流行が循環していく可能性が考えられる。従って、スキニーパンツは必ずしもオワコン化していないということだ。
スキニーパンツはオワコンではない
以上のようにスキニーパンツがオワコン化した理由を考えてきた。オワコン化した理由としては、コーディネートに制限がかけられてしまうことや、スキニーがタイト過ぎたこと、メンズパンツの選択肢が増えたことの3つがあった。しかし、3つ目で取り上げたが、メンズパンツの種類は近年増え始めたばかりだ。そのため、こうしたメンズパンツが流行の浮き沈みをつくり、タイト→ワイド→タイトといったように循環する流行を作り出すかもしれない。そのため、スキニーパンツは完全にオワコン化していないことがわかった。今後、メンズファッションのトレンドを追いかけるなら、種類が増えていくメンズパンツ業界に注目が必要だ。
ラジオの人気が無くならない理由はなにか。
ラジオの人気
近年、メディア媒体の増加が止まらない。一昔前は、本や新聞、雑誌、テレビ、ラジオぐらいだった。しかしスマートフォンが普及し、インターネットやSNSが頭角を現してきた。これらの影響は凄まじく、本や新聞、雑誌、テレビは過去のメディア媒体として追い込まれようとしている。そんな中、ラジオの人気は未だ健在だ。なぜ、ラジオだけが生き残ろうとしているのか。今回は、その真相に迫る。
ラジオが人気の理由
理由は3つある。1つ目は、リスナーとの近さである。ラジオは、ただ一方通行の発信ではなく、頻繁にリスナーの意見やコメントを受け入れる。そのため、発信者とリスナーの関係性が深くなるのである。そして、たびたびコメントや意見が求められるため、リスナーは聞き手という立場だけでなく、盛り上げ役として番組に参加できる。つまり、ラジオは発信者と聞き手が一緒になって番組を作っているのである。そのため両者に一体感が生まれ、他のメディア媒体にはないものを作り上げた。その結果、他に似たメディア媒体が無く、競合することがないため、ラジオは生き残れたのである。
2つ目は、自由なトークを展開できるということである。ラジオは、テレビに比べると番組1つの時間が長い。例えば、テレビ番組は約1時間ほどだ。しかし、ラジオでは1番組が3~4時間も放送することが珍しくない。このように、テレビよりもたくさんの時間を使うことができるため、本来テレビではカットされてしまうような芸能人の緩いトークもラジオでは採用される。この緩いトークが芸能人のファンからすれば、テレビで見ることができない芸能人の素の一面を見ることができる貴重なものなのだ。そのため、こうした一定数のリスナーがラジオの固定ファンとして存在するため、ラジオは今でも根強い人気を持つことができている。これが、2つ目の理由である。
3つ目は、ラジオは空間を作るということである。どういうことか。まずは、一般的なラジオの仕組みを考える。ラジオは、出演者の語りと背後に流れるBGM、そして意見を寄せるリスナーの3つが合わさって構成されている。ここで、気づくことはないだろうか。実はこの仕組みは、カフェとそっくりなのだ。カフェも友人やマスターといった人による語りと、店内はオシャレなBGM、そしてそれを楽しむ自分というリスナー。このようにラジオの仕組みを分解してみると、カフェと似ていることがわかる。つまり、ラジオは番組をリスナーに届けているのではなくて、誰でも自由に話せる「気軽な雰囲気」という場所を提供しているのである。そのため、リスナーは行きつけのカフェに通うような感覚でラジオを聞いているのである。
このような仕組みは、TwitterなどのSNSには存在しなかった。しかし近年は、YouTubeやInstagram、LINEでライブ配信ができるようになった。これらのライブ機能は、携帯画面に出演者が映り、その横や下にリスナーのコメントが出る。そして、時間は気にせず好きなだけ放送でき、背後にはBGMが流れる。実は、これらSNSもラジオの秘訣を導入し始めている。これは、ラジオ要素を取り入れることによって、SNS各社が、テレビのように衰退してしまうことを防ぎたいという目的があるからだ。このように、ラジオの仕組みはSNSが発展した現代でも一目置かれるほどの素晴らしい作りのメディアなのである。そのため、ラジオの人気は無くならないのである。
ラジオのこれから
以上のようにラジオがなぜ人気が無くならないかについて見てきた。その理由は、リスナーとの距離感の近さ、自由なトークを展開できること、空間をつくるということの3つがあった。特に最後の3つ目に関しては、他のメディアはなかなか真似をすることが難しいだろう。SNSはそこに目を付け、その要素を取り入れた。そのため、SNSもこれらライブ配信の仕組みが無くならない限り人気は持続すると考えられる。このように、メディアは発信するだけでなく、1つの空間を提供できれば、ラジオのように生き残れることが判明した。もし、新たなメディアを作成するのであれば、こうしたところに注目してみると良いのではないだろうか。
仕事がきつい新入社員はなぜ増えたのか。
仕事がきついと感じる新入社員の増加
6月に入り、新入社員も入社して3ヶ月目。研修を終えて、社内のことを少しずつ理解してきた頃だろう。そんな時期に増加するのが、新入社員の早期退職だ。この傾向は年々増加しており、中には入社して1週間という非常に短い期間で退職を決断する人もいる。その理由は様々だが、一番多い理由は仕事がきついというものである。なぜ、仕事がきついと感じる新入社員が増えたのか。今回はその真相に迫る。
仕事がきついと感じる新入社員が多い理由
その理由は3つある。1つ目は、低賃金の職場が多く、モチベーションが上がらないということだ。このようなことを言うと、「最近の若いヤツは...」と言い出す人が多いと思う。しかし、これは紛れもない事実なのである。ここで、2020年の20代の手取りと1997年の20代の手取りを比べてみる。2020年の20代の平均給与は33万7千円だった。これに対し、1997年の20代の平均給与は33万6千円となっている。つまり、この20年間で若者の給料は減少しているのである。しかも、さらに税金の負担は1997年よりも大きくなっている。例えば消費税は3%だったことに対し、現代では10%、また、少子高齢化ということも重なって、支払う税金額は1997年に比べて大幅に増えている。従って、若者の手取り額は、1997年のときと比べて大幅に少なくなっているのである。そのため、せっかく入社しても、求められている労働量に対して、給料が少ないため、落胆してモチベーションが下がってしまうのである。これが1つ目の理由だ。
2つ目は、入社当時から超高速の情報社会ということだ。今の世の中はインターネットを利用して当たり前。ネット社会だ。会社間の情報のやり取りや取引先とのやり取りまで、全てはネットで行われる。これが問題なのだ。ネットのメールは、郵便などよりも早く届く。そのため、メールが来れば、その日のうちに処理していかなければならない。この作業は慣れている社員からすれば、そこまで苦しくないものかもしれない。しかし、これを初めて行う者にとっては、情報が速すぎて、ついていけなくなるのである。
この状況を例えるなら、大縄跳びがわかりやすい。数十年前はネットが無いところも多く、仮にネットがあったとしても速度が遅いものがほとんどだった。そのため、現代に比べると、大事な返信は郵送が多いため、ゆったりと返信を送ることができた。また、簡単な情報は電話で受けることが多かったため、郵送=重要度の高い情報、電話=すぐにこなせる仕事という大雑把な認識で対応することができた。そして、そうした業務に慣れてきたところで徐々にネットが登場。緩やかに情報伝達速度が上がったため、情報社会の加速についていくことができたのである。これを大縄跳びで表現すると、ゆっくり回している大繩の中に入って跳び、その跳んでいる間にゆっくりと速度が速くなるイメージだ。つまり、社会が少しずつ変化してきたため、それにゆっくりと適応することができたのだ。
しかし、これに対して現代は、超高速の情報社会。ネットをつなぎ、次から次へとメールが来るのは当たり前。しかも、重要度の高いメールや重要度の低いメールがバラバラに送られてくる。そのため、まずは全てメール文を読んで自分で判断するところから始まるのである。これを大縄跳びで表すと、縄跳びが、少しできるようになった新人がいきなり超高速で回されている大繩に入って今すぐ跳べと言われているようなものである。そのため、サポートをしなければ最初の段階で転んでしまう。その結果、仕事がきついと感じる新入社員が増えたのだ。
3つ目は、求められることの増加だ。新入社員といえば研修後、先輩に仕事を教えてもらいながら、お茶くみなどの雑務をするところから始まると考えている人が多いだろう。しかし、現代は全く違う。新入社員は即戦力でなければならないのだ。職場に配属されたときから、他の社員と同様、もしくはそれ以上の働きを求められる。そのため、入ったばっかりにも関わらず、お茶くみなどの雑務のほかに、自分の担当の仕事を割り振られ、いきなり自分の頭で考えながら仕事をする。しかも、昔と違って今は残業ができない。そのため、定時という限られた時間内に雑務と自分の担当業の2つを同時にしなければならないのである。しかも、それだけではない。先輩社員の仕事も機嫌を伺いながら、その定時の時間内で手伝わなければいけない。そのため、数十年前の新入社員よりも求められていることがはるかに多いのである。しかし、先述した通り給料は20年間よりも低い。これなら仕事がきついと感じるのは当たり前といっても良いだろう。
仕事がきつい新入社員の対処法
以上のように、仕事がきついと感じる新入社員が増えた理由を見てきた。その理由は、給料の低さ、超高速の情報社会、求められることの増加の3つだった。このように、今現在の新入社員は、過去の新入社員よりもかなり過酷になっている。この事態を今すぐ改善しなければ、退職していく新入社員が後を絶たなくなる。この事実を認識する人が増え、すぐに改善へ向かうことを願いたい。
ワークマンは女性になぜ人気なのか
女性人気が広がるワークマン
近年、アパレル業界に新たな旋風を巻き起こす企業が誕生した。それはワークマンだ。ワークマンと言えば、現場作業の職人たちを支えてきた老舗ブランドである。そのワークマンが女性服に進出したのだ。そして、その売れ行きは絶好調。最近はその人気がテレビで取り上げられるほどである。なぜ、ワークマンは女性に人気が出たのか。今回はその真相に迫る。
ワークマンが女性に人気の理由
理由は3つある。1つ目は、ソロキャンプの流行で安いアウトドア用品を求める女性が増加したことだ。近年はコロナ禍の影響により、ソロキャンプが女性の間でも話題となっている。その影響を受けてワークマンを知った人が多いのだ。そもそもワークマンは、ソロキャンプ流行の前からアウトドア用品に力を入れ始めていた。そのことが、女性客の間でもテレビCMなどを通して認知されていたため、ワークマンに立ち寄る女性が増えたと考えられる。これが1つ目の理由だ。
2つ目は、若年層で服にこだわりを持つ女性が減ったことだ。昔は、高価なブランド服を購入する女性が多かった。しかし近年、20代の平均給与は1997年のときと比べ減少している。そのため、若年層の女性が高価な服を求めることは少なくなった。そして、その需要に対して、UNIQLO、H&Mなどのファストファッションブランドが入り込み、若年層の顧客を鷲掴みにしたのである。その結果、若年層の女性客をターゲットとした高級アパレル企業は淘汰されていってしまったのである。また、そんな状況に追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスだ。この感染症が蔓延して以来、緊急事態宣言が発令され、外に出かける機会が減少した。そのため、服にこだわりを持つ若年層の女性客は減り、さらにUNIQLOなどのファストファッションブランドに流れて行ってしまい、その恩恵をワークマンも受け取ることができたのである。
3つ目は、作業服=耐久性のある製品というイメージの定着である。ワークマンは現場職人が使用する用品を揃えているお店として、多くの人に認識されていた。現場職人が使う服と言えば、作業用のため、「頑丈」というイメージが自動的につく。もちろんそのイメージ通り、ワークマンの服は頑丈だ。ここで注目してもらいたいのが、近年のファストファッションブランドの特徴である。ファストファッションブランドは、値段が安い。しかし、生地の耐久性はない。筆者もこうしたファストファッションブランドの服を着たことがあるが、1,2回洗濯しただけで襟元が伸びきってしまって使い物にならなくなったことがある。そこで、ワークマンは、従来の「安くて、最先端」という2つの軸をコンセプトにしていたファストファッションブランドに対して、「安くて、最先端で、さらに頑丈」という3つの軸で立ち向かったのだ。そうすることで、これまで高級アパレル企業が勝てなかったファストファッションブランドに対抗できたのである。恐らく、この「安くて、最先端で、さらに頑丈」という組み合わせがワークマンがヒットした最大の要素だろう。
ワークマンの女性人気
以上のように、なぜワークマンが女性に人気なのかを見てきた。その理由は、ソロキャンプの流行による需要、服にこだわりを持つ人の減少、「安くて、最先端で、さらに頑丈」という3つが関係していることがわかった。これは、これまでのファストファッション業界に新たな革命を起こすかもしれない。消費者は見かけのパフォーマンスでは騙されなくなってきている。今後は、品質にも力を入れた手軽でオシャレな服が求められる新時代に突入しそうだ。
「うっせぇわ」が人気の理由
「うっせぇわ」が人気
年明けから早くもヒット曲がでた。それはado氏が歌う「うっせぇわ」だ。この曲はYouTubeで話題となった。その後、タイトルやサビの「うっせぇわ」という表現に対し、子どもを持つ親から否定的な意見が出るなど、社会的に世間の話題を集めることもあった。そんな流行歌である「うっせぇわ」はなぜ流行したのか。今回はその真相に迫っていく。
「うっせぇわ」が人気の理由
この歌が人気の理由は3つある。1つ目は、現代の若者の思いを代弁した歌詞であるということだ。歌詞をよく読んでみると、「ちっちゃな頃から優等生 気づいたら大人になっていた」や「純情な精神で入社しワーク 社会人じゃ当然のルールです」といった現代の20代の思いを代弁するかのような歌詞である。
近年、4~5年前から真面目な学生が増えた。それは、指定校推薦で大学を目指す学生が増えたため、学生の間で真面目なこと=良いという風潮になっている。そのため、真面目な若者が急増した。いわゆるZ世代と呼ばれる層だ。彼らは、真面目で不満を口にしない。そのため、常に不満を心の中にため込んでしまっている。そうした精神状態の若者が多いため、ado氏の「うっせぇわ」が彼らの心に響いたのである。つまり、降り積もるストレスをado氏が「うっせぇ うっせぇ うっせぇわ」というサビで代弁してくれる。それがストレスの吐け口の代わりとなり、人気が出たのである。
2つ目は、ado氏が顔出ししていない女子高生という人物像にある。ado氏はこの曲の発表当時、現役の女子高生だった。しかも顔出しをしていない。このような背景から視聴者は、「プロの歌手」という認識より、「普通の女子高生」という人物として捉えたのである。その結果、自分の境遇と、歌の歌詞を照らし合わせて聞きやすくなり、若者から共感を得やすくなったと考えられる。
3つ目は、サビの「うっせぇわ」だ。確かに耳に残る言葉であるため、Jポップのサビには適した言葉だと思われる。しかし、このような暴言に近い言葉は、他のJポップではあまり使用されない。Jポップは、いろんな人が聞いて心地の良い歌詞を目指すため、応援系か、感謝系、恋愛系の言葉が多い。ところがこの曲はあえて、その路線から外れることによって、視聴者に衝撃を与え、注目してもらうといった手法をとったのである。つまり、今までのJポップのサビには無かった「怒り系」という新しいジャンルを作り出したのである。そのため、その新鮮さから、人気に火が付いたのだろう。前述したが、とくに現代は本音で話せる機会が少ない。そうしたことからも、この「怒り系」のサビがヒットした理由だと考えられる。
「うっせぇわ」の今後
「うっせぇわ」が人気の理由は、若者の思いを代弁していること、ado氏が顔出ししていない女子高生だったこと、「怒り系」という新たなジャンルを作ったことの3つが関係していた。とくに1つ目と2つ目の理由が、現代社会のニーズと上手く合致したことがヒットの決め手となったのだろう。このように、これからのJポップは「王道の売れ筋パターン」ではなく、こうした社会情勢を意識して曲を作った方がヒットする傾向にあるのではないだろうか。今後も、社会情勢に応じて新たな系統のJポップが誕生することが今から待ち遠しい。
なぜ、ファーストテイクがYouTubeで人気なのか
THE FIRST TAKE とは
近年、盛り上がりを見せるYouTube業界。さまざまなYouTuberが出現し、その動きはさらに加速し続けている。そんな中、ある1つのYouTube音楽チャンネルが話題となっている。それは、THE FIRST TAKEだ。この音楽チャンネルは、マイクが1本だけ立っている真っ白いスタジオに有名アーティストが自身の曲を歌うといった構成の動画である。しかし、他の音楽チャンネルとは決定的に違うところがある。それは、参加アーティストは必ず一発撮りで歌うという条件が付いているところだ。現代では音楽や歌声を編集することは簡単なはずだが、なぜ一発撮りがウケたのか。今回はその理由に迫る。
THE FIRST TAKEが流行った理由
THE FIRST TAKEが流行した理由は3つある。1つ目は、口パク文化にウンザリした視聴者の増加だ。近年、テレビの音楽番組では口パクが噂されている。確かに音楽番組を見ると、激しいダンスをしながら歌っているグループが出演している。もちろん筆者はこれら全てのグループが口パクとは言っていない。しかし、肩で息をしながら歌って踊っているグループを見ると、さすがに歌を歌えているのか疑問に思うことはある。これは恐らく、筆者以外も感じていることだろう。特に最近はテレビ番組のヤラセが多い。そのようなことも重なり、「どうせ口パクで歌っているんだろ」といった形でアーティストが見られることが増えてしまった。その結果、視聴者は音楽番組に飽きはじめていたのである。そこで、現れたのがTHE FIRST TAKEだ。この音楽チャンネルは、高性能なマイク1本に対して、アーティストが一発撮りに挑む。もちろん一発撮りのため、失敗は許されない。万が一、少しでも音程を外せば、高性能マイクがそれを拾い、世界中へ届けてしまう。そうしたスリリングな状況で本当に歌えるのか、といったところにYouTube視聴者の需要があったのである。そのため、THE FIRST TAKEは一気に人気が出たのである。
2つ目は、一発撮りに挑むアーティストの物語性だ。THE FIRST TAKEは、ただ一発撮りに挑む映像を流すだけではない。アーティストがどのような姿で、マイク1本しかない緊迫した空間に入ってくるのか、どのような心境で歌を披露するのか、そういった映像を流すのである。そうすると、アーティストが歌う前に緊張している姿が映し出されることがある。これが視聴者の感情を引き立てるのだ。「あの有名なアーティストでも本番は緊張するんだ。」そうしたところから勇気づけられる視聴者も多い。従って、THE FIRST TAKEは、ただの音楽番組ではなく、ドキュメンタリー番組でもあるのである。しかも、ドキュメンタリー映像から音楽映像に切り替わる仕組みとなっている。そのため、アーティストの歌が、より視聴者に響きやすくなる。そうしたことから、THE FIRST TAKEのリピーターが増え、興味のないアーティストのTHE FIRST TAKEの動画も見てみようということに繋がり、再生回数が伸びるのである。
3つ目は、音楽を聞く行為を再び楽しんで聞くものに戻したことである。以前、筆者が掲載した「ミュージシャンの作る音楽プレイリストが不要なワケ」でも取り上げたが、現在はサブスクリプションサービスの影響で、音楽はBGMとして聞くものになった。しかし、THE FIRST TAKEは、先述したように音楽にドキュメンタリーと一発撮りという2つを付け加えたことで、音楽を再び、「聞いて楽しむもの」に変換したのである。これは近年、サブスクリプションで音楽を聞き流すことに慣れていたティーン層からすると、非常に新しいものとして受け入れられ、支持を得ることに成功したのである。
YouTubeに生の緊迫した音楽を
以上3つがTHE FIRST TAKE人気の秘訣である。このように見るとTHE FIRST TAKEは音楽の世界を一新したように見える。しかし、実はそうではない。昔の音楽の楽しみ方をそのままYouTubeに持ってきたのである。テレビやラジオが無かった時代の音楽は全て一発勝負だった。客がいる前で演奏し、生の歌声を聞いてもらい、評価を得る。それが一般的だった。しかし、それがいつしか音楽は何度も取り直して1番良いものを披露するスタイルへと変化していったのである。もちろんそれは一発撮りよりもキレイな音声として、視聴者の耳に届くだろう。だが、視聴者が求めているものは実はそれではない。そのアーティストが1つのヒット曲を作ることにどれだけ苦労し、困難を乗り越え、今このステージに立っているか、それが知りたいのである。ラーメン屋で例えると、「小麦は日本製で独自の技術使って麺を作っています。」といったところだろうか。このような表示を見ながら食べると、ラーメンがより美味しく感じると思う。このように、人は表に出ていることの背景を知りたがる傾向がある。そうしたことをTHE FIRST TAKEは動画冒頭のドキュメンタリー映像で表しているのである。
THE FIRST TAKEは、これまでの技術である生歌の技術と新しいYouTubeという動画サイトの技術を合わせた、まさに温故知新と言えるだろう。これからも、音楽の視聴者に生演奏、生歌の重要性を示し続けてほしい。