ひらパーが遊園地業界で生き残れた理由
大人気の地方遊園地
近年、少子化の影響で経営難に立たされている遊園地業界。そんな中、大阪府枚方市に存在する枚方パークの人気は今もなお健在だ。その人気は大阪府民だけでなく、近畿一円、そして日本全国にファンがいるほどである。なぜ、枚方パークは人気を維持して遊園地業界で生き残ることができたのか。今回はその謎に迫る。
ひらパーが生き残れた理由
その理由は3つある。1つ目は、公園として利用できるイメージにしたということである。実は、ひらかたパークでは園内に食べ物を持ち込むことができるのである。
遊園地は本来、外から食べ物を持ち込むことができない。あくまで、園内の施設で食べ物を注文して食べる。これが基本的なルールである。しかし、ひらかたパークは、このルールを撤回。しかし、これが生き残れた理由とどこに関係があるのか。それは家族連れの思考にあった。
そもそも、家族連れが遊園地へ行かなくなった最大の理由は、料金が高いということである。ひらかたパークはそこに気づいたのだ。そして家族連れが料金の中で入場料の次にネックとなっているのが食事代だ。そもそも遊園地は入園料で3000円~6000円ほど取られる。例えば4人家族で入園料が1人6000円とすると、2万4000円の出費。さらに昼食は園内で食べるとして、1人1000円ほどで考えると4000円。つまり、1回の来園だけで3万円近くかかってしまうのである。そのため、レジャースポットとして敬遠されることが多くなり、遊園地業界は経営が厳しくなったのだ。そこで、ひらかたパークはこうした出費をできるだけ削減することができるように、園内に食べ物の持ち込みを許可したのだ。その結果、公園へ行く感覚で来園する客が増えたため、遊園地として生き残ることができたのである。
📷2020/9/19(土) ひらかたパーク#ひらパー #風景写真 #キリトリノセカイ #カコソラ #ハロウィン pic.twitter.com/xjL8zFnaAU
— ゆうき (@yuukimotte) July 6, 2021
2つ目は、面白い宣伝だ。ひらかたパークはユニークなテレビCMに力を入れている。特に近年は、ひらパー兄さんとして枚方市出身の俳優であるV6の岡田准一氏を起用。地方遊園地のCMとしてはかなり力を入れている。しかもそのCMは、かなり独特なものだ。俳優は超大物を起用しているにもかかわらず、服装やCM内容は超シュール。そういったギャップを利用して関西特有の笑いを取りにいっている。これらCM効果により大阪だけでなく、ひらかたパークは全国区へと名を広めたのだ。このように、他の遊園地にはないプロデューズ力で、ひらかたパークは生き残れた。
3つ目は、固定ファンを掴むヒーローショーである。普通、一般的なヒーローショーといえば、悪者を倒すだけの子ども向けが多い。しかし、ひらかたパークのヒーローショーは違う。その顕著な例が仮面ライダーのヒーローショーだ。一般的なヒーローショーなら、テレビで放送中の仮面ライダーのみをショーに登場させる。しかし、ひらかたパークでは歴代のヒーローも出演し、ひらかたパークのオリジナル脚本に沿ってショーを盛り上げる。また、オリジナル脚本は、かなり精巧な工夫が施されている。それは、歴代ライダーのテレビ放送終了後の世界と放送中のライダーの世界を上手くかみ合わせた内容になっているのである。そのため、仮面ライダーファンからすれば、ライダー同士の夢の共演を見ることができるのである。これはファンからすればたまらないだろう。ひらかたパークはこのような工夫をすることで、少子化によるヒーローショーの観覧客の減少を防いだのである。
関西人、エグゼイド回見たテンションでひらかたパークの仮面ライダーショー見に行こうぜ pic.twitter.com/fiy7RglZVs
— 乃斗の死体 (@night521) September 23, 2018
ひらかたパークの今後
以上のように、なぜひらかたパークが遊園地業界で生き残れたかについて見てきた。その理由は、公園として利用できるイメージを付けたこと、面白い宣伝、固定ファンを掴むヒーローショーの3つがあった。これらの特徴を他の地方遊園地と比べてみると、やはりひらかたパークは独自のオリジナルという要素を貫いていた。このように、現代では遊園地でも独自性が問われるのである。ひらかたパークは今後も、奇想天外な発想で我々を楽しませ続けてくれるだろう。