逃走中が人気の理由
逃走中の人気
フジテレビ特番の1枠として、楽しまれている逃走中。そんな逃走中の放送が開始されたのは、なんと2004年。意外なことにも、逃走中は17年も続く長寿番組の1つなのだ。この番組は芸能人がハンターと呼ばれる人から捕まらないように逃げ切る。いわば鬼ごっこのような番組である。なぜ鬼ごっこを繰り広げるだけの逃走中は長寿番組になるほど人気となったのか。今回は、その謎に迫る。
逃走中が人気の理由
その理由は3つある。1つ目は、いつ捕まるかわからないスリル感である。逃走中は、ゲーム開始の合図と共にハンターが敷地内に解き放たれる。その敷地内で芸能人たちは、いつハンターに捕まるかわからないという状況の中、逃げ続けるのである。そのため、視聴者も芸能人が逃走中に挑む様子を見てスリル感を味わうことができるのである。そもそもスリル感を味わうことがメインの番組はあまりない。そういうことからも、逃走中は視聴者にとって珍しい番組構成だったため、人気となったのだろう。
2つ目は、芸能人の素顔を見ることができるということだ。逃走中には台本はない。とにかくハンターから逃げるだけとなっている。そのため普段、ドラマや映画で演技が中心の俳優が参加することで、いつも見ることができない素の様子を見ることができるのである。また、逃走中はハンターから逃げるという緊迫した状況のため、この「素の表情」がさらに現れやすい。このように逃走中は、芸能人の「そのまま」の状態を見ることができるため、ヒットしたのである。
3つ目は、最後まで逃げきれれば賞金が貰えるというルールである。実は逃走中は、単にハンターから逃げ切って終わりではない。制限時間の最後まで逃げ切ると、賞金が貰えるのだ。そのため、参加者の芸能人は全力で取り組む。これが非常に良かった。何故なら、基本的に芸能人はテレビに出演する際、テレビに出られるようになるまでの苦労は一切放送されない。成功した姿のみを映すのである。しかしこれに対して逃走中は、ハンターから逃げ切るという「努力をしている最中の」芸能人が映される。そのため、視聴者は出演者の芸能人に対して、「あんなに大変な番組に出て良く頑張っているな」というふうに感じることができる。この感情は、視聴者がただそう感じて終わるのではない。その感情と共に芸能人を覚えてもらうということができるのである。そのため、もし別の番組で逃走中に出演していた芸能人を見かけたときに、ファンになってもらえる可能性は高くなる。従って、逃走中は芸能人を売り込めるため、芸能事務所からしても美味しい番組なのだ。このように、視聴者と出演者側の調整を行う芸能事務所の双方に気に入られたことで、逃走中は長寿番組に成長できたのだ。
オチルナ!放送まであと2日🏄♀️🌊
— 【公式】『逃走中』 (@tosochu_fujitv) May 14, 2021
ジャニーズ三銃士も参戦💛❤️❤️
水も滴る良い男が見られるかも⁉️✨#オチルナ #フジテレビ #ソルジャー #オードリー #塚田僚一 #橋本良亮 #ジェシー #加藤史帆 #丹生明里 #HIKAKIN #那須川天心 #工藤阿須加 他 pic.twitter.com/UPpXLD6Szw
逃走中のこれから
以上のように、逃走中が人気の理由をみてきた。その理由は、いつ捕まるかわからないスリル感、芸能人の素顔を見れるということ、最後まで逃げきれれば賞金がもらえるルールの3つだった。
逃走中は視聴者から逃げず、しっかりと視聴者の需要に立ち向かえたことが人気の秘訣だった。近年は視聴者のことを考えず、製作側が独り歩きしている番組も多々存在する。そうした番組には是非、逃走中の番組構成を見習ってほしいものだ。